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多汗症

多汗症のアイコン

多汗症とは

多汗症とは、生理的な範囲を超えて異常な量の汗をかく状態です。症状の程度によっては日常生活のさまざまな場面で支障をきたします。

多汗症には、全身の発汗が増加する「全身性多汗症」と、手のひらや足の裏、脇、顔、頭部など身体の一部で発汗が多くみられる「局所性多汗症」があります。
けがや病気による神経障害や感染症、甲状腺機能亢進症、低血糖、更年期障害など原因となる病気がある場合(続発性)と、原因が不明の場合(原発性)に分けられます。

多汗症

原発性局所多汗症について

小児期から思春期ころに発症し、手のひら、足のうらなどに精神的緊張により多量の発汗がみられます。重症例では時にしたたり落ちる程の発汗がみられます。このような湿った手足はあせもができて表皮がめくれたり、真菌や細菌の感染を起こしやすくなります。
わきの多汗症は精神的緊張や温熱刺激によって過剰な汗をかき、下着やシャツにしみができることがあります。また、わき汗は時間がたつと皮膚表面の細菌が増えて不快な臭いのもとになることがあります。

テスト用紙が汗でやぶれる、汗じみが気になって着る服の色が限定される、仕事や会話に集中できないなど、日常生活に支障がある場合は治療が可能ですのでご相談ください。

当院での治療

  • 塗り薬

    わきと手のひらの原発性局所多汗症に対しては、汗腺に作用し交感神経から伝達される汗を出す信号をブロックして、過剰な発汗をおさえる抗コリン剤の塗り薬が処方できます。

    わきの汗に対しては、「エクロックゲル(12歳以上)」と「ラピフォートワイプ(9歳以上)」が保険適応となっています。汗が減ると脇の臭い(腋臭症)も改善します。
    手の汗に関しては「アポハイドローション(12歳以上)」が、2023年6月から保険適応となりました。

  • 飲み薬

    手、わき以外の部位の多汗症には保険適応の内服薬があります。

    • プロバンサイン(プロパンテリン臭化物)

イオントフォレーシス療法 NEW!

2023年10月よりイオントフォレーシス療法を開始しました。

イオントフォレーシス療法とは、患部を水の入った容器の中に浸し、そこに微弱電流を流す治療法です。外用治療で改善しない手の多汗症・足の多汗症に適応があります。
電気分解によってプラス極側に生じた水素イオンが、汗の出る腺(イオン出入り口である細胞膜)をブロックし、それによって発汗が抑えられます。

日本皮膚科学会多汗症ガイドラインでも手足の多汗症に対して推奨度B(行うことが勧められる)とされている治療です。痛みもほとんどないので、小学生のお子様から治療可能です。保険適応の治療です。ただ永久的な治療ではない為、定期的な通院が必要となります。 効果は約2週間持続します。

通院の目安

通院の目安は、効果を感じられるまで1〜2ヶ月は週1〜2回程度。その後は1〜2週間に1回程度治療を継続していただきます。通常10回ほど繰り返すと徐々に効果が現れ、汗が減少するのを実感できます。

施行できない方

  • ペースメーカー装着中の方
  • 妊娠中の方
  • 心臓疾患のある方
  • タトゥーのある方

他に、自費にはなりますが塩化アルミニウム13%ローション(オドレミン 12歳以上)、乾燥硫酸アルミニウムカリウム外用クリーム・パウダー(小学生から使用可能)のお取り扱いもございます。

他に、脇へのボトックス注射なども効果がありますが、当院では行っておりません。

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